淡水魚

駅のホームが寒そうなので、風の届かない場所で待つことにした。
南側の窓際のその場所は「ガチャガチャコーナー」。コインを入れてガチャガチャとつまみを回すと、カプセルに入ったストラップやらおもちゃの出てくる箱が、上下2段に30ばかり並んでいる。
キャラクターグッズが大半だが、なかには「家紋コレクション」や「兜シリーズ」など、ファン層の気になるものもある。
ふいに、私の目をとらえた寒々とした箱があった。「原色淡水魚ストラップ」全8種、シークレット4種。メダカ、ニジマス、コイ、ヌマガレイ、アユ、サケ、オオクチバス、ウナギ・・・かたちも表情もそれぞれだ。
メダカはおとぼけ。ニジマスは拗ねている。コイはぼんやり虚ろ。ヌマガレイは平然と静か。 アユは口を真一文字に真面目一徹。サケ、コワい、激情にかられている。オオクチバスは油断しすぎ。ウナギは、表情が読めないが身もだえしている。
ふと、今年、おみくじを引いていないことを思い出した。原色淡水魚で占うのも良いかもしれない!財布を取り出したが、残念なことに100円玉が一枚もなくてあきらめた。
未練などないつもりだったのに、明け方の夢で、私は職場の入り口の壁に、大きな水槽を取り付けていた。青いバケツから次々に魚を水槽に放してゆく。昼間見た顔の魚たちが、ひらひらゆらゆら、にゅらりと浮き沈みした。
そんなにも欲しかったのか・・・よしよしと、200円を握りしめて駅へと走る。ガチャガチャと回すと、半分黄色のカプセルが出てきた。中をのぞいてみるが、まったく見えない。その場で開くのはさすがに恥ずかしいので、家まで走って帰る。途中、サケでありませんようにと祈る。
アユ!・・・そうか、真面目かぁ・・・。真面目なのだな、きっと。

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戒名のはなし 餅を焼きながら

楚々とした丸餅を焼くのは、なかなかおもしろい。
あら・・・、お熱うございますこと・・・と耐えているうちに、我慢が限界に達し・・・めりめりとふくらみ、もんどりうって、破裂して。
なんだか爽快!すっきりしたお餅は、変幻自在のしなやかさ。

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あのころを唄えばオルガンのふぁふぁふぁ

わらってるあの写真は、ほんとうなんだよ、ふぁふぁふぁ。
だから、ふぁふぁふぁ。
・・・ありがとう、ふぁふぁふぁ。

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餅焦げる匂い 小田原中継所

「ミルクきなこぜんざい」というのを作ってみました。おいしゅうございます。

①牛乳100CCに、きなこ大さじ1と砂糖大さじ1/2を入れてゆるく沸かす。
②小餅を2個入れて、ゆっくり煮てやわらかくなったところで、ふたをして蒸らす。
③餅をお皿に入れて、汁もすこしかけて、お好みでゆであずきを載せていただきます。

※お鍋から離れないで、お餅をときどき返す方がいいようです。
私は、吹きこぼしてガスレンジを汚し、琺瑯のお鍋も焦がしました。

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そこそこ

おたよりを頂戴する。川柳も人生も大先輩からである。
『貴女は、いわゆる天才肌ではありませんが、続けていかれたらそこそこの作品を残されるでしょう。』
「そこそこ」・・・そこそこの海老といえば、もちろん伊勢海老でも車えびでもなく、大正海老でもなく・・・ブラックタイガーの大くらいではないだろうか?
いや、私が「そこそこ」の意味をとり違えているかもしれない。goo辞書で引いてみる。「そこそこ」=十分とはいえないが、一応満足できる程度であるさま。・・・ブラックタイガーの中じゃないか。
そこそこ・・・そこそこ・・・と、すぐそこへ買い物に出る。
初売りのKスーパー。店員さんが「おめでとうございます!」と気持がいい。と、鮮魚売り場でブラックタイガーの中を見てしまう。そこはかとさみしくなって、アイスクリームを5つも買ってしまった。
待てよ、大先輩の地域では「そこそこ」が最上級の褒め言葉かもしれない。ブラックタイガーは茹でると色鮮やかで身がしまっていて美味しいし。・・・ブラックタイガー、ブラックタイガーと呟いていたら、ブラックタイガーにすこし申し訳なくなった。

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お祝いのことばを探す工具箱

元日は一年をうらなう日。怒ったら、年中怒る年に、ケンカしたら年中ケンカする年になるから、おだやかに過ごしなさいと、いつも母は言っていた。

お雑煮を煮ていたら、背中から「桐子さんは忙しくしてる割に、よう肥えるなぁ」と夫の母の声。・・・気にしない。気にしない。今日は元日。
おせちを並べたら、「煮しめの色が濃いなぁ。濃い口と薄口間違えたんちゃうか」と夫の父。・・・怒らない。怒らない。今日は元日。
呑んで食べて、皆はうたた寝したり、遊びに・・・。洗いものをして、重箱を詰めなおして、やっとほっとして年賀状を読んでいると、「桐子さん、お茶でも飲もか」と母。お茶を淹れに台所に立つと、誰かが大晦日の蕎麦の残りを食べたらしく、また鍋やら鉢やら洗いものがいっぱい。抑えて、抑えて。今日は元日。
みんなで厄神さんにお参りに行くという段になって、急にお腹が痛くなる。帰宅した娘が、「桐ちゃんの分もお願いしといたげたで」という。何を頼んでくれたん?「桐ちゃんの願いもかなえてあげてください」って。かなりついでだ。とりあえず、今日の残り時間をおだやかに過ごせますように強く願う。
夕食時に、今月の父の入院の話になる。入院当日は家族の付き添いが必要とのこと。母に続いて息子たちが、不都合な理由を述べる。・・・やっぱり私・・・。逆らわない。逆らわない。今日は元日。
父母の翌日の朝、昼食の準備を整え帰宅。

元日に満月!あまりのうつくしさに、自転車を下りて押して帰る。ヱビスをあけて、月に乾杯!

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一月一日ひとしく日を受ける

あたらしい年のあたらしい朝です。
ここからはじまる一年が、
皆さまにとって、よき年となりますよう・・・。

今年も、水のように、鳥のように
くらげのあぶくのように、うたいたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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年を越すひょいと文庫をまたぐごと

本はとても大切にしている。
でも床に散らばっているときもある。
その本を、あらっ!とまたぎ越すように、
新しい年へ・・・。

今年も、つらつらと綴ったよしなしごとを
お読みいただきありがとうございました。

今年もあとわずか・・・どうぞよいお年を。

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年の瀬をはみ出す髪を切りそろえ

やっぱりおせちは、田作りもなますも微妙に味が違う・・・。

深夜にやっと年賀状を作成。
さて添え書きを・・・と思いきや、2009.1.1!!!
ありえないビッグミステイク!

明日は落ち着いてがんばろう・・・。

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冷え切った懐炉 男の最後かな

今年最後の仕事が終わった。
今年最後の手紙を書いて、
今年最後の風邪薬(のつもり)
もうすぐ今年最初のがはじまる。

一番最後と一番最初は、ちょっと気合が入る。
恋も・・・たぶん。

前に、友だちが、最初の男(女)になりたいか、最後の男(女)になりたいかという質問をすると、たいてい男は最初を、女は最後を選ぶと言っていた。
やっぱり男は常に過去を引きずり、女は断ち切っていくからかしら。
そういえば、短詩文芸でも、過去の作品を推敲して再発表するのは、男性に多い気がする。

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